米雇用統計発表後のNY市場の動き(2022年4月2日)

2022年4月2日

 3月雇用統計は非農業雇用者数が予想の49.0万人増を下回る43.1万人増、失業率は予想の3.7%より低い3.6%、平均時給は前月比は予想通り、前年同月比は予想を上回る結果となりました。
またFRBの金融引き締め観測の高まりを背景に2年債が10年債利回りを上回る逆イールド(長短金利の逆転)が一段と進みました。

・昨日のNY株は3月雇用統計の結果を受けて朝方は堅調な雇用が消費を支えるとの見方からプラス圏で推移し、その後半導体株全般が売られたことや長短金利の逆転で景気後退懸念からマイテンしましたが、引けにかけて新たな四半期に入り新規資金流入への期待から持ち直してダウは$139高、ナスは0.29%高で引けました。

・日経ナイトは雇用統計発表直後はほとんど反応なく27,760-800で小幅に振っただけでした。
NYタイムに入るとすぐに27,870まで上昇しましたが、NY株がマイテンしたため00:30から下げ出して01:35には27,580まで下落し、その後引けにかけて持ち直し、27,690(+30)△0.11%で引けました。

・ドル円は雇用統計発表直後に122.56から122.73まで上昇し、そこから更に円が売られて23:00には123.03まで上昇しました。
その後3月米ISM製造業景気指数が予想を下回ると下げ出して04:20には122.45まで下落し、122.55でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計の結果を受けてFRBの大幅利上げ観測から幅広い年限の米国債が売られて22:30には2.447%まで利回りが上昇し、その後は金融引き締めを急げば景気後退を招くとの懸念から債券が買われて利回りは低下し、2.389%でNYクローズとなりました。
またFRBの金融引き締め観測の高まりを背景に2年債が10年債利回りを上回る逆イールド(長短金利の逆転)が一段と進みました。

結果
21:30 3月非農業部門雇用者数 予想:+49.0万人 結果:+43.1万人 (前回:+67.8万人 修正値:+75.0万人)
21:30 3月失業率 予想:3.7% 結果:3.6% (前回:3.8%)
21:30 3月平均時給 (前月比) 予想:+0.4% 結果:+0.4% (前回:+0.0% 修正値:+0.1%)
21:30 3月平均時給 (前年同月比) 予想:+5.5% 結果:+5.6% (前回:+5.1% 修正値:+5.2%)

 

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW   34,818.27(+139.92)
NASDAQ   14,261.50(+40.93)
・昨日のNY株は3月雇用統計が非農業部門雇用者数は予想を下回ったものの失業率は予想を上回り、平均時給も前年同月比で予想を上回ったことで朝方は堅調な雇用が消費を支えるとの見方からプラス圏で推移し、その後半導体株全般が売られたことや長短金利の逆転で景気後退懸念からマイテンしましたが、引けにかけて新たな四半期に入り新規資金流入への期待から持ち直してダウは$139高、ナスは0.29%高で引けました。

左:DOW-1分足 右:NASDAQ-1分足
 

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

 

日経先物(夜間)
・日経ナイトは27,730で寄り付き、27,710-810で上下し、21:30の雇用統計の時は27,790でした。
発表直後はほとんど反応なく27,760-800で小幅に振っただけでした。
NYタイムに入るとすぐに27,870まで上昇しましたが、NY株がマイテンしたため00:30から下げ出して01:35には27,580まで下落し、その後引けにかけて持ち直し、27,690(+30)△0.11%で引けました。
CME日経225先物は27,795でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・欧州時間序盤は17:15に122.76まで上昇した後は押し戻されて19:30に122.33まで下落し、21:30の雇用統計の時は122.56でした。発表直後に122.56から122.73まで上昇し、そこから更に円が売られて23:00には123.03まで上昇しました。
その後3月米ISM製造業景気指数が予想を下回ると下げ出して04:20には122.45まで下落し、122.55でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・3月雇用統計の結果を受けてFRBの大幅利上げ観測から幅広い年限の米国債が売られ、22:30には2.447%まで利回りが上昇し、その後は金融引き締めを急げば景気後退を招くとの懸念から債券が買われて利回りは低下し、2.389%でNYクローズとなりました。
またFRBの金融引き締め観測の高まりを背景に2年債が10年債利回りを上回る逆イールド(長短金利の逆転)が一段と進みました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足