東京市場ザラバ~G20声明と日銀の金融緩和の副作用対策への懸念で300円の大幅下落~(2018年7月23日)

 

2018年7月23日

・先週金曜日のダウは朝方はCNBCのインタビューで中国から輸入する5000億ドル相当の製品に制裁関税を課す可能性について「用意がある」と発言が嫌気されて売られ、売り一巡後は前日に好決算を発表したマイクロソフトや主力IT株が買われましたが上値も重く$6安で引けました。
一方ナスは朝方は堅調に始まりましたが、徐々に値を下げて0.07%安で引けました。

・週末(7/21-22)に行われた20か国財務大臣・中央銀行総裁会議(G20)では「貿易摩擦や地政学リスクを背景に短期・中期的に成長の下振れリスクが増している」「新興国市場は市場のボラティリティや資本流出のリスクに直面している」「通貨の競争的切下げを回避し、競争力のために為替レートを目標としない」などの声明が発表されました。
また日本銀行が来週に開催する金融政策決定会合で、大規模な緩和策の長期化で蓄積した副作用を軽減するための対応を検討するとの報道もありました。

・本日の日経はG20の声明や日銀決定会合への懸念から先週金曜日終値22,697.88よりも217.55円安い22,480.33で寄り付きました。
直後から上値が重くジリジリと売られ続けて10時半過ぎには314円安の22,383まで下落し、そこから小幅リバりましたが、後場になると再び売られ出して13時半前には356円安の22,341まで下落しました。
その後は小幅戻して22,400近辺での小動きとなり、22,396.99(-300.89)で引けました。
 またドル円は7時に111.41で始まりましたが、ドル売りと円買いが重なって朝方から売られて9時過ぎには111円を割り込みました。
10:10に日銀が今年2月以来の指し値オペを通知し、ドル円が一時上昇する場面がありましたが、すぐに反転して再び売られて10:40には110.75まで下落し、110.98で15時となりました。

 

 

日経先物
先週金曜日終値22,530(-190)よりも90円安い22,440で寄り付き、直後からジリ下げとなって10:45には380円安の22,340まで下げ続けました。
そこからは22,360-410で揉み合った後、13:00から再び下げ出して13:20には410円安の22,310まで下落し、その後は22,400近辺での小動きとなって、22,380(-340)▼1.50%で引けました。
現物は22,396.99(-300.89)▼1.33%でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

マザーズ
先週金曜日終値1,048.09よりも3.49ポイント安い1,044.60で寄り付き、1,039-46での小動きがひたすら続いて、1,040.00(-8.09)▼0.77%で引けました。

左:マザーズ-5分足 右:マザーズ-日足
 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・先週金曜日のドル円は欧州時間序盤は112.30-50で上下していましたが、21:40からブラード米セントルイス連銀総裁の「現在の米国のGDPは強いが和らいできている」「米連邦準備理事会(FRB)は更なる利上げは遅らせるべきだ」との発言やトランプ大統領が「中国や欧州連合や他国が金利を低く抑え、為替操作をしている」との発言で強いドル売りの流れとなり、112円を割り込んで21:50には111.75まで急落しました。
その後NYタイムに入ってもドル売りの流れが続き、05:45には111.38まで下落して111.44でNYクローズとなりました。
・東京時間7時は111.41で始まりましたが、直後から下げ続けて9:25には110.85まで下落しました。
そこからは110.90近辺で揉み合っていましたが、10:10に日銀が今年2月以来の指し値オペを通知したため111.17まで急伸しました。
しかしすぐに反転して下げ出して10:40には110.75まで下落し、その後は小幅戻して110.90近辺での小動きが続き、110.98で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

 

日本国債(チャートは15:00時点)
先週金曜日に日本銀行が来週に開催する金融政策決定会合で、大規模な緩和策の長期化で蓄積した副作用を軽減するための対応を検討するとの報道で債権が売られて7/20の15時の150.98から02:00には150.44まで下落しました。
本日9:0は150.52で始まり、10:10に日銀が今年2月以来の指し値オペを通知したため150.73まで急伸しましたが、そこからは再び売られて14:40には150.51まで下落し、150.55で15時となりました。

左:日本国債先物-5分足 右:日本国債先物-日足
 

 

上海総合指数
先週金曜日終値2,829.27よりも14.07ポイント安い2,815.20で寄り付き、前場は先週金曜日終値近辺で小動きでしたが、後場になると上昇基調が続いて、2,859.54(+30.27)△1.07%で引けました。

左:上海総合指数-1分足 右:上海総合指数-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW    25,058.12(-6.38)
NASDAQ     7,820.20(-5.10)
・先週金曜日のダウは朝方はCNBCのインタビューで中国から輸入する5000億ドル相当の製品に制裁関税を課す可能性について「用意がある」と発言が嫌気されて売られ、売り一巡後は前日に好決算を発表したマイクロソフトや主力IT株が買われましたが上値も重く$6安で引けました。
一方ナスは朝方は堅調に始まりましたが、徐々に値を下げて0.07%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足