東京市場ザラバ~FOMCから米朝貿易摩擦懸念で227円安の安値引け~(2018年6月14日)

 

2018年6月14日

・昨日のダウはFOMCまでは様子見が続き、発表された内容がFF金利の誘導目標は予想通り1.50-1.75%の範囲から1.75-2.00%の範囲に引き上げでしたが、2018年の利上げ回数を前回の3回から4回に増えたため米長期金利が上昇し、金利上昇への警戒から発表直後は売られました。
そこから前日終値近辺まで戻しましたが、4時に「米政府は早ければ15日にも中国製品への関税を準備」との報道で米中貿易摩擦拡大への不安から売られて$119安で引けました。
ナスはFOMC前までは取引時間中の最高値を更新していましたが、4時からダウと共に崩れて0.11%安となりました。

・本日の日経は前日終値22,966.38よりも123.42円安い22,842.96で寄り付き、すぐに22,780まで下落した後はジリ上げとなって10時半には22,898まで上昇しました。
そこからは22,850-890での揉み合いとなり、後場になると小幅下げて22,850近辺でのこう着となりました。
しかし14時半から早いペースでの下げとなって安値引けの22,738.61(-227.77)で引けました。  また10:10に日銀が国債買い入れオペを通知して「3年超5年以下」を前回の3300億円から3000億円に減額したことがわかるとドル円は110.33から110.18円まで下落しましたが大きな反応にはなりませんでした。

 

FOMCの結果
1.50-1.75%から1.75-2.00%へ引き上げ

 

★FOMC全文を、FOMC声明全文(2018年6月14日)の記事に載せています。
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日経先物
22,770で寄り付き、直後から下げ出して9:15に22,740まで下落しましたが、そこからは反転して10:35には22,840まで上昇しました。
その後再び下落してからは22,760-820での揉み合いが続いていましたが、14:35から下げ足を速めて15:05には240円安の22,670まで急落し、22,680(-230)▼1.00%で引けました。
現物は22,738.61(-227.77)▼0.99%でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

マザーズ
前日終値1,153.62よりも1.48ポイント安い1,152.14で寄り付き、前場は小幅高水準の1,154-58での小動きが続き、後場入ってすぐにマイテンして12:55に1,147まで下落してからは1,150近辺でのこう着となって、1,146.24(-7.38)▼0.64%で引けました。

左:マザーズ-5分足 右:マザーズ-日足
 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・昨日のドル円は欧州時間はFOMC前の調整からドル売りとなって16:00の110.58から00:40には110.33まで下落し、03:00のFOMC声明の時は110.40でした。
政策金利のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は予想通り1.50-1.75%の範囲から1.75-2.00%の範囲に引き上げ、経済・金利見通しで2018年の利上げ回数を前回の3回から4回に増えたためドル買いとなって110.40から110.84まで急伸しました。
しかしすぐに押し戻されて110.50近辺で揉み合いが続いていましたが、04:00にWSJの「米政府は早ければ15日にも中国製品への関税を準備」との報道が伝わると一段安となって04:50には110.28まで下落し、110.35でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると110.10-35で揉み合いが続き、10:10に日銀が国債買い入れオペを通知して「3年超5年以下」を前回の3300億円から3000億円に減額したことがわかると110.33から110.18円まで下落しました。
そこからはすぐに戻して110.30近辺での小動きとなり、午後になると小幅下げて110.20近辺での小動きが続いていましたが、14:00からジリジリとした下げ出して110.02で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

 

日本国債(チャートは15:00時点)
国債買い入れオペレーションで、償還までの期間が3年超5年以下の国債を前回から300億円減額して3000億円と発表しました。
今週に入り長期金利の指標となる10年物国債の取引が2度も不成立になり、金融緩和の副作用で債券市場の取引が低迷していたことへの配慮として、日銀は購入額を圧縮して市場から吸い上げる国債の量を減らすことで取引が成立しやすいようにするためでした。
日本国債先物は終日上昇基調が続いて8:45の150.66から14:15には150.78まで上昇し、150.76で15時となりました。

左:日本国債先物-5分足 右:日本国債先物-日足
 

 

上海総合指数
前日終値3,049.80よりも11.73ポイント安い3,038.07で寄り付き、前場半ばにはプラス0.6%まで上昇しましたが、その後は押し戻されて後場はマイナス0.1-0.6%で推移し、3,044.16(-5.64)▼0.18%で引けました。

左:上海総合指数-1分足 右:上海総合指数-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW    25,201.20(-119.53)
NASDAQ     7,695.70(-8.09)
・昨日のダウはFOMCまでは様子見が続き、発表された内容がFF金利の誘導目標は予想通り1.50-1.75%の範囲から1.75-2.00%の範囲に引き上げでしたが、2018年の利上げ回数を前回の3回から4回に増えたため米長期金利が上昇し、金利上昇への警戒から発表直後は売られました。
そこから前日終値近辺まで戻しましたが、4時に「米政府は早ければ15日にも中国製品への関税を準備」との報道で米中貿易摩擦拡大への不安から売られて$119安で引けました。
ナスはFOMC前までは取引時間中の最高値を更新していましたが、4時からダウと共に崩れて0.11%安となりました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

米国10年債権利回り(チャートは8:00時点)
 FOMC声明発表で03:00の2.955%から03:30には3,010%まで急伸しましたが、「米政府は早ければ15日にも中国製品への関税を準備」との報道で押し戻されて04:15には2.974%まで下落し、2.974%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足