FOMC声明全文(2018年2月1日)

2018年2月1日

本日早朝(2/1)に発表されたFOMC声明の全文です。(時事通信より転載)

 米連邦公開市場委員会(FOMC)が12月会合以降に入手した情報は、労働市場が引き続き強まり、経済活動はしっかりとしたペースで拡大していることを示している。雇用者数と家計支出、企業の設備投資は着実に伸び、失業率は低水準にとどまった。前年同月比のインフレおよび食料とエネルギーを除いたコアインフレは、2%を下回り続けている。市場ベースのインフレ期待の指標は、この数カ月上昇したものの、依然低い。調査ベースの長期インフレ期待の指標はほとんど変わっていない。
 法律で定められた責務に則し、FOMCは雇用の最大化と物価安定の促進を目指している。FOMCは、金融政策スタンスを徐々に調整し続けることにより、経済活動は緩やかなペースで拡大し、労働市場は強さを継続するとの予想を維持する。前年同月比ベースのインフレは今年、上昇し、中期的にはFOMCの目標である2%近辺に落ち着く見通しだ。景気見通しへの短期的なリスクはおおむね均衡しているようだが、FOMCは引き続き、インフレ動向を緊密に監視している。
 労働市場の環境とインフレの現状や見通しを踏まえ、FOMCはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを1.25~1.50%に据え置くことを決めた。金融政策スタンスは、引き続き緩和的であり、強い労働市場の環境および、インフレの2%への安定的回帰を支える。
 FF金利の目標レンジの今後の調整の時期と規模を判断するに当たり、FOMCは雇用最大化と2%のインフレ目標に関する経済情勢を実績と見通しから評価していく。この評価は、労働市場に関する指標、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融、国際的な情勢の解釈を含む幅広い情報を考慮する。FOMCは「シンメトリック・インフレーション・ゴール」(上下の許容幅が対称的なインフレ目標)と比較してインフレの現状と見通しの動向を注意深く監視する。経済情勢はさらなる緩やかなFF金利引き上げを正当化する形で進展すると予測する。FF金利はしばらくの間、より長期的には優勢となろう水準を下回り続ける。しかし、FF金利の先行きはデータが示す経済見通しに依拠する。
 FOMCの金融政策には、イエレンFOMC委員長(FRB議長)、副委員長のニューヨーク連銀のダドリー総裁、リッチモンド連銀のバーキン総裁、アトランタ連銀のボスティック総裁、ブレイナードFRB理事、クリーブランド連銀のメスター総裁、パウエルFRB理事、クオールズFRB副議長、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が賛成した。