2021年9月23日
FOMC声明では予想通り政策金利の据え置き、声明文で「予想通りに進展が続いた場合、委員会は資産買い入れペースの減速(テーパリング)が近く正当化される可能性があると判断」と指摘し、また政策金利予想(ドット・チャート)で2022年の利上げ開始が18人中9人(前回は7人)に増え、2022年に利上げを開始し、2023年の利上げ回数は前回の2回から3回に引き上げられました。
またパウエル議長会見で「早ければ次回FOMCでテーパリング発表の可能性」「テーパリングは22年の年央までに完了する可能性」との見解が示されました。
★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2021年9月23日)の記事に載せています。
昨日のNY株式市場
NY DOW 34,258.32(+338.48)
NASDAQ 14,896.85(+150.45)
・NY株は中国恒大集団が23日が期日の人民元建て社債の利払いを実施すると発表したことで経営不安が和らいだことで朝方から買われ、FOMC声明では景気回復が予想通りに進めば「資産購入ペースを緩めることが近く正当化される」と明示され、想定通り次回11月のFOMCでのテーパリング開始決定が示唆されたことで金融政策の先行き不透明感が払拭された安心感から一段と買い進められてダウは一時520ドル高まで上昇し、ダウは$338高、ナスは1.02%高で引けました。
日経先物(夜間)
・日経ナイトは29,650で寄り付き、16:50に29,540まで下落した後は反転してジリ上げが続き00:50には29,830まで上昇しました。
その後FOMC声明発表に向けて押し戻されて02:55には29,710まで下落し、03:00は29,710でした。
発表直後に29,710から29,840まで急伸し、03:15には29,890まで上昇した後は29,720-870で上下に振り、29,780(+260)△0.88%で引けました。
CME日経225先物は29,765でした。
ドル円(チャートは15:30時点)
・欧州時間とNYタイム序盤は109.40-65での上下が続き、FOMC声明で「予想通りに進展が続いた場合、委員会は資産買い入れペースの減速(テーパリング)が近く正当化される可能性があると判断」、また2022年に利上げを開始し、ゼロ金利政策を解除する見通しとなった。2023年の利上げ回数は前回の2回から3回に引き上げられたことでドルが買われて04:00には109.89まで上昇し、109.81でNYクローズとなりました。
米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMC声明で「テーパリング(量的緩和の縮小)は近く正当化される」との見解が示され、また利上げ開始予想が前回の2023年から22年に前倒しされるとの発表で債券が売られて利回りは上昇しましたが、すぐに反転して利回りは低下してFOMC声明前の水準まで低下し、1.304%でNYクローズとなりました。
左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足