米雇用統計発表後のNY市場の動き(2020年9月5日)

2020年9月5日

 8月雇用統計は非農業雇用者数は予想の140.0万人増を若干下回る137.1万人増でしたが、失業率は予想の9.8%を大きく改善した8.4%、また平均時給は前月比・前年同月比共に予想を上回る結果となりました。
一昨日にハイテク株の急激な売りによってナスダック(-598ポイント安)やダウ(-807ドル安)が大幅に下落したことで東京・欧州時間はリバウンドの動きがみられましたが、NYタイムに入った途端に再びハイテク売りの流れとなりました。
売り一巡後は戻り基調となり下げ幅を縮めて引けました。

・NY株は8月米雇用統計の結果を受けての動きは大きくなかったものの、一昨日のハイテク株売りからの暴落の地合いを引き継ぎ、取引が始まると急速に下げ出して一時ダウは628ドル安、ナスは5.08%安まで下落しました。
その後ボーイングやクルーズ船のカーニバルなど経済活動再開銘柄や長期金利の上昇を受けて金融セクターが上昇し、またハイテク株にも反発への期待から買いが入って値を戻し、ダウは$159安、ナスは1.27%安で引けました。

・日経ナイトは雇用統計発表直後に23,230から23,280まで上昇しましたが、すぐに反転し、22:55には23,030まで下落しました。
NY市場が始まるとダウナスが急速に下げ出したため23:40には22,820まで下落しましたが、その後はNY株の戻し以上に堅調な展開となり04:25には23,230まで上昇し、20,200(+30)で引けました。

・ドル円は雇用統計発表直後に106.22から106.42まで急伸し、そこから更に上げて23:05には106.50まで上昇しました。
しかしNY株が急落したためリスク回避の円買いの流れとなり03:40の106.17まで下落基調が続き、106.23でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計で失業率と平均時給が予想より強い結果を受けて金利上昇の流れとなり、21:30の0.661%から04:00の0.723%まで上昇し、0.721%でNYクローズとなりました。

結果
21:30 8月非農業部門雇用者数 予想:+140.0万人 結果:+137.1万人 (前回:+176.3万人 修正値:+173.4万人)
21:30 8月失業率 予想:9.8% 結果:8.4% (前回:10.2%)
21:30 8月平均時給 (前月比) 予想:0.0% 結果:+0.4% (前回:+0.2% 修正値:+0.1%)
21:30 8月平均時給 (前年同月比) 予想:+4.5% 結果:+4.7% (前回:+4.8% 修正値:+4.7%)

 

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細(2020年9月5日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW    28,133.31(-159.42)
NASDAQ   11,313.14(-144.97)

・昨日のNY株は8月米雇用統計が前月の173.3万人から減少したものの、ほぼ予想通りで失業率は強い結果となりましたが、一昨日のハイテク株売りからの暴落の地合いを引き継ぎ、取引が始まると急速に下げ出して一時ダウは628ドル安、ナスは5.08%安まで下落しました。
その後ボーイングやクルーズ船のカーニバルなど経済活動再開銘柄や長期金利の上昇を受けて金融セクターが上昇し、またハイテク株にも反発への期待から買いが入って値を戻し、ダウは$159安、ナスは1.27%安で引けました。

左:DOW-1分足 右:NASDAQ-1分足
 

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

 

日経先物(夜間)
・ナイトは23,220で寄り付き、19:05の23,310までは上昇基調が続いた後は押し戻されて20:50に23,130まで下落し、21:30の雇用統計の時は23,230でした。
発表直後に23,230から23,280まで上昇しましたが、すぐに反転し、22:55には23,030まで下落しました。
NY市場が始まるとダウナスが急速に下げ出したため23:40には22,820まで下落しましたが、その後はNY株の戻し以上に堅調な展開となり04:25には23,230まで上昇し、20,200(+30)で引けました。
CME日経225先物は23,175でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日
 

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・欧州時間は106.10-25での小動きが続き、21:30の雇用統計の時は106.22でした。
発表直後に106.22から106.42まで急伸し、そこから更に上げて23:05には106.50まで上昇しました。
しかしNY株が急落したためリスク回避の円買いの流れとなり03:40の106.17まで下落基調が続き、106.23でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
・雇用統計で失業率と平均時給が予想より強い結果だったため債券売りで金利上昇の流れとなり、また3連休を控えたポジション調整目的の売りも加わって終日上昇基調が続いて21:30の0.661%から04:00の0.723%まで上昇し、0.721%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足