東京市場ザラバ~FOMC明けは英国総選挙と対中追加関税を控えて様子見~(2019年12月12日)

 

2019年12月12日

・昨日のNY株は朝方はボーイングの下落が重しとなり、ダウは売りが先行しました。
FOMCで予想通り1.50-1.75%に据え置きでしたが、声明文発表後のパウエルFRB議長会見で「米経済見通しは依然として好ましい」「現在の政策金利は適切」と述べたものの、「1990年代半ばの利下げサイクル時より低い」「著しく持続性のあるインフレ加速が必要」などの発言で市場ではFRBは利上げを急がないとの見方が強まったため株買い・ドル売りの流れとなり、ダウは$29高、ナスは0.44%高で引けました。

・本日の日経は前日終値23,391.86よりも57.42円高い23,449.28で寄り付き、ドル売・円買いでドル円が下落したため直後から下げ出して9時半過ぎに23,360まで下落しました。
しかしそこから反転上昇して10時半からは23,440近辺での揉み合いが続き、後場に入ると今夜の英国総選挙や週末12/15に発動予定の米国の対中制裁関税第4弾(約1600億ドル・15%)を控えて様子見ムードが強まり、しばらく23,460近辺で小動きが続き、14時から小幅下げて23,440での小動きとなり、23,424.81(+32.95)で引けました。

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2019年12月12日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

日経先物
23,430で寄り付き、9時からドル円が下落したため下げ出して9:40には23,370まで下落しました。
そこから反転して23,440での揉み合いが続き、11:45に110円高の23,480まで上昇し、後場になると23,450-460での小動きが続き、14:00に23,420まで下落した後は23,420-460での小動きとなって、23,470(+100)△0.43%で引けました。
現物は23,424.81(+32.95)△0.14%でした。

東証一部売買代金:19,935億円、東証一部売買高:11.44億株
東証一部騰落数 値上がり708銘柄、値下がり1,342銘柄、変わらず107銘柄

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

マザーズ
前日終値897.94よりも0.35ポイント高い898.29で寄り付き、直後から下げ出して9:45に889まで下落し、そこから小幅戻して892-895での小動きが続きました。
後場になると895近辺でのこう着が続いて893.11(-4.83)▼0.54%で引けました。

左:マザーズ-5分足 右:マザーズ-日足
 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・昨夜のドル円は欧州時間とNYタイム序盤は108.60-80で上下が続き、04:00のFOMC声明発表の時は108.67でした。
発表直後にFOMC声明文から「不確実性」との文言が削除されたことが分かるとドルが買われて108.77まで上昇しましたが、すぐに反転して04:10には108.67まで押し戻され、その後FOMC参加者の政策金利見通しで来年の金利据え置きが示されたことやパウエルFRB議長の「物価の持続的な上昇を確認するまでは利上げの可能性は低い」との発言でドル売りとなり04:50には108.46まで急落し、108.56でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると108.50-60でこう着が続いていましたが、9:00から下げ出して9:30には108.45まで下落しました。
しかしそこから反転すると上昇基調となり12:00に108.59まで上昇し、その後は108.50-60での小動きが続いて108.59で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

 

日本国債(チャートは15:00時点)
大きな動きはありませんでした。

左:日本国債先物-5分足 右:日本国債先物-日足
 

 

上海総合指数
前日終値2,924.41よりも1.93ポイント高い2,926.34で寄り付き、小幅安水準の2,920近辺での小動きがしばらく続き、後場半ばから一段下げて00000(+000)▼000%で引けました。

左:上海総合指数-1分足 右:上海総合指数-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  27,911.30(+29.58)
NASDAQ  8,654.05(+37.87)
・朝方はボーイングの下落が重しとなり、ダウは売りが先行しましたが、FOMCで予想通り政策金利が据え置かれ、パウエルFRB議長会見で経済活動の緩やかな拡大を理由に2020年中の政策金利据え置きを示唆したことで先行き不透明感が払拭されたため発表後から上昇し、ダウは$29高、ナスは0.44%高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・欧州時間とNYタイム序盤はは1.810-1.835%で推移していましたが、FOMC声明発表後のパウエルFRB議長が記者会見で「利上げにはインフレの大幅かつ持続的な上昇が必要」と発言したことでFRBは利上げを急がないとの見方から債券が買われて利回りは低下し、1.795%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足