米雇用統計発表後のNY市場の動き（2019年8月3日）

2019年8月3日

　7月雇用統計は非農業部門雇用者数と失業率は予想通りの16.4万人増、3.7%、平均時給は前月比、前年同月比共に上昇する結果でした。
ただ前日から続くトランプ大統領が対中関税「第4弾」を発表したことが嫌気されてNY株は朝方から下げ幅を広げ、またFRBが9月に追加利下げを決定するとの観測が高まったことでドル売りの流れとなり、引けにかけてNY株は下げ渋りました。

・NY株は雇用統計結果は材料にならず、トランプ大統領が前日に対中関税「第4弾」を発表したことが引き続き嫌気されてダウは一時300ドル下落し、その後は下げ幅を縮めてダウは$98安、ナスは1.32%安で引けました。

・日経ナイトは雇用統計発表直後に20,930から20,860まで下落した後は反転して22：00には21,050まで上昇しましたが、すぐに下げ出してNY市場が軟調に推移していたことで23：50には20,750まで下落し、その後は20,750-910で上下して20,900(-110)で引けました。

・ドル円は雇用統計発表直後に106.80から106.59まで下落しましたが、すぐに反転して22：00に「トランプ大統領は対中制裁関税の発動延期や中止にオープン」との報道で107.27まで急伸しました。
しかしFRBが9月に追加利下げを決定するとの観測が高まったことを背景に再び下げ出して02：35には106.50まで下落し、その後は戻りも鈍く106.59でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは前日に大幅低下していたこともあり雇用統計前後で大きな動きにはならず1.837-1.891%での上下が続いて1.842%でNYクローズとなりました。

結果
22:30　7月非農業部門雇用者数　予想：+16.4万人　結果：+16.4万人　（前回：+22.4万人　修正値：+19.3万人）
22:30　7月失業率　予想：3.7％　結果：3.7％　（前回：3.7％）
22:30　7月平均時給 (前月比)　予想：+0.2%　結果：+0.3%　（前回：+0.2%　修正値：+0.3%）
22:30　7月平均時給 (前年同月比)　予想：+3.1%　結果：+3.2%　（前回：+3.1%）

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細（2019年8月3日）の記事に載せています。
（下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。）

先週金曜日のNY株式市場
ＮＹＤＯＷ　　　26,485.01(-98.41)
ＮＡＳＤＡＱ　　8,004.07(-107.05)

・先週金曜日のNY株は7月雇用統計で非農業部門雇用者数は16.4万増で予想と一致し、時間当たり平均賃金は上昇しました。
雇用統計結果は材料にならず、トランプ大統領が前日に対中関税「第4弾」を発表したことが引き続き嫌気されて朝方から下げ幅を広げる展開となりダウは一時300ドル下落しました。
その後は下げ幅を縮めてダウは$98安、ナスは1.32%安で引けました。

左：DOW－1分足　右：NASDAQ－1分足
　

左：DOW－日足　右：NASDAQ－日足

日経先物（夜間）
・ナイトは20,970で寄り付き、20,890-970で上下して21：30の雇用統計の時は20,990でした。
発表直後に20,930から20,860まで下落した後は反転して22：00には21,050まで上昇しました。
しかしすぐに下げ出してNY市場が軟調に推移していたことで23：50には20,750まで下落し、その後は20,750-910で上下して20,900(-110)で引けました。
CME日経225先物は20,875でした。

左：日経先物－5分足　右：日経先物－日
　

ドル円（チャートは6:00時点）
・先週金曜日のドル円は欧州時間序盤はジリジリとした下げとなって16：00の106.93から21：10に106.73まで下落し、21：30の雇用統計の時は106.80でした。
発表直後に106.80から106.59まで下落しましたが、すぐに反転し、22：00に「トランプ大統領は対中制裁関税の発動延期や中止にオープン」との報道で107.27まで急伸しました。
しかしFRBが9月に追加利下げを決定するとの観測が高まったことを背景に再び下げ出して02：35には106.50まで下落し、その後は戻りも鈍く106.59でNYクローズとなりました。

左：ドル円－5分足　右：ドル円－1時間足
　