米雇用統計発表後のNY市場の動き（2019年3月9日）

2019年3月9日

　2月雇用統計は非農業部門雇用者数が2017年9月以来1年5カ月ぶりの小ささとなる予想31.1万人増を大幅に下回る2万人、失業率は予想3.9%より改善の3.8%、平均時給(前月比)と平均時給(前年同月比)は共に予想を上回る結果でした。

・NY株は2月雇用統計で非農業部門就業者数が予想の31.1万人増を大幅に下回る2万人増だったことや中国の2月貿易統計で輸出額が前年同月比20.7%減と急激な落ち込みと前日にECBが2019年のユーロ圏成長率見通しを大幅に下方修正したことで世界的な景気減速懸念が高まりダウは一時220ドル下落しました。
その後は徐々に買い戻しが入って下げ幅を縮め、ダウは$22安、ナスは0.18%安で引けました。

・ナイトは20,760で寄り付き、22：30の雇用統計発表直後に20,780から20,680まで急落して23：10には20,640まで下落しましたが、その後は戻して04：55には20,870まで上昇して20,850で引けました。

・ドル円は非農業部門就業者数が予想の31.1万人増を大幅に下回る2万人増だったことで雇用統計発表直後に111.07から110.74まで急落しましたが、そこからはNY株の戻りと共にリバって111.16でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計発表後に2.627%まで低下した後に反転して00：45に2.650%まで上昇しましたが、その後は米国債が買われて05：15に2.619まで低下し、2.632%でNYクローズとなりました。

結果
22:30　2月非農業部門雇用者数　予想：+18.0万人　結果：+2.0万人　（前回：+30.4万人　修正値：+31.1万人）
22:30　2月失業率　予想：3.9％　結果：3.8％　（前回：4.0％）
22:30　2月平均時給 (前月比)　予想：+0.3%　結果：+0.4%　（前回：+0.1%）
22:30　2月平均時給 (前年同月比)　予想：+3.3%　結果：+3.4%　（前回：+3.2%　修正値：+3.1%）

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細（2019年3月9日）の記事に載せています。
（下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。）

先週金曜日のNY株式市場
ＮＹＤＯＷ　　　25,450.24(-22.99)
ＮＡＳＤＡＱ　　 7,408.14(-13.32)
ＣＭＥ（円建）　 20,905
日経先物（夜間） 20,850

・先週金曜日のNY株は2月雇用統計で非農業部門就業者数が予想の31.1万人増を大幅に下回る2万人増だったことや中国の2月貿易統計で輸出額が前年同月比20.7%減と急激に落ち込んだこと、また前日にECBが2019年のユーロ圏成長率見通しを大幅に下方修正したことで世界的な景気減速懸念が高まりダウは一時220ドル下落しました。
その後は就業者数の伸びの落ち込みは天候など一時的な要因によるものでさほど悪い内容ではないとの見方や失業率が前月の4.0%から0.2ポイント改善した3.8%だったことで徐々に買い戻しが入って下げ幅を縮め、ダウは$22安、ナスは0.18%安で引けました。

左：DOW－1分足　右：NASDAQ－1分足
　

左：DOW－日足　右：NASDAQ－日足
　

日経先物（夜間）
　ナイトは20,760で寄り付き20,760-810での小動きが続いて22：30の雇用統計の時は20,780でした。
発表直後に20,780から20,680まで急落し、そこから更に下げて23：10には20,640まで下落しました。
その後は戻して00：45に20,820まで上昇した後は20,750-790での小動きが続き、04：30から一段高となって04：55には20,870まで上昇して20,850で引けました。
CME（円建）は20,905でした。

左：日経ナイト－5分足　右：日経ナイト－日足
　

ドル円（チャートは7:00時点）
・先週金曜日のドル円は欧州時間序盤は111.00-20で上下し、雇用統計の22：30は111.07でした。
発表で非農業部門就業者数が予想の31.1万人増を大幅に下回る2万人増だったことで111.07から110.74まで急落しました。
そこから小幅戻して110.90近辺で揉み合った後、NYタイムに入ると更に戻して111.00-20での小動きが続き、111.16でNYクローズとなりました。

左：ドル円－5分足　右：ドル円－1時間足
　