米雇用統計発表後のNY市場の動き（2018年12月8日）

2018年12月8日

　11月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想の20.0万人増を下回る15.5万人増、失業率は3.7%で予想と一致、前年同月比の平均時給は3.1%で予想と同じでしたが、前月比は予想+0.3%を下回る+0.2%でした。
発表直後に大きな反応はありませんでしたが、日付が変わる午前0時からドル買いの流れとなり、またNY株が朝方は高かったものの、ナバロ米大統領補佐官の米中協議についての発言で大幅に崩れてダウは$558もの大幅安となりました。

・NY株は朝方は石油輸出国機構（OPEC）が非加盟国も交えて協調減産に合意したことを好感して原油先物相場が大幅反発したためエネルギー株が上昇し、ダウは一時147ドル高まで上昇しました。
しかしナバロ米大統領補佐官が90日間の米中貿易協議について合意できなければ関税を引き上げる可能性があると発言したため急速に地合いが悪化してダウは一時662ドル安まで大幅下落し、ダウは$558安、ナスも3.05%もの大幅安で引けました。

・ナイトは雇用統計発表後に21,650まで上昇し、23：40には21,690まで上昇しましたが、NY株が下げ出して下落幅を広げる展開となったため下落基調が続いて05：00には370円安の21,250まで下落し、21,320（▼300）で引けました。

・ドル円は雇用統計発表直後に112.87から112.62まで25pips下落しましたが、すぐに戻して22：40には112.91まで上昇しました。
しかしNY株が軟調に推移して下げ幅を拡大していたため00：00から下げ出して01：30には112.55まで下落し、112.68でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計発表直後に2.906%まで上昇しましたが、その後は低下が続いて2.849%でNYクローズとなりました。

結果
22:30　11月非農業部門雇用者数　予想：+20.0万人　結果：+15.5万人　（前回：+25.0万人　修正値：+23.7人）
22:30　11月失業率　予想：3.7％　結果：3.7％　（前回：3.7％）
22:30　11月平均時給 (前月比)　予想：+0.3%　結果：+0.2%　（前回：+0.2%　修正値：0.1%）
22:30　11月平均時給 (前年同月比)　予想：+3.1%　結果：+3.1%　（前回：+3.1%）

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細（2018年12月8日）の記事に載せています。
（下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。）

先週金曜日のNY株式市場
ＮＹＤＯＷ　　　24,388.95(-558.72)
ＮＡＳＤＡＱ　　 6,969.25(-219.01)
・先週金曜日のNY株は朝方は石油輸出国機構（OPEC）が非加盟国も交えて協調減産に合意したことを好感して原油先物相場が大幅反発したためエネルギー株が上昇し、ダウは一時147ドル高まで上昇しました。
しかしナバロ米大統領補佐官が90日間の米中貿易協議について合意できなければ関税を引き上げる可能性があると発言したため急速に地合いが悪化してダウは一時662ドル安まで大幅下落し、ダウは$558安、ナスも3.05%もの大幅安となりました。

左：DOW－1分足　右：NASDAQ－1分足
　

左：DOW－日足　右：NASDAQ－日足
　

日経先物（夜間）
　ナイトは21,540で寄り付き21,530-620で上下して22：30の雇用統計の時は21,570でした。
発表後の22：40に21,650まで上昇し、そこから一旦21,560まで押し戻されて、NY市場が始まると再び上げ出して23：40には21,690まで上昇しました。
しかしNY株が下げ出して下落幅を広げる展開となったため00：05からは下落基調が続いて05：00には370円安の21,250まで下落し、21,320（▼300）で引けました。
CME（円建）は21,320でした。

左：日経ナイト－5分足　右：日経ナイト－日足
　

ドル円（チャートは7:00時点）
・欧州時間序盤は112.70-85での小動きが続き、22：30の雇用統計の時は112.87でした。
発表直後に112.87から112.62まで25pips下落しましたが、すぐに戻して22：40には112.91まで上昇しました。
そこからは112.80近辺で揉み合っていましたが、NY株が軟調に推移して下げ幅を拡大していたため00：00から下げ出して01：30には112.55まで下落しました。
その後は112.55-75での小動きが続いて、112.68でNYクローズとなりました。

左：ドル円－5分足　右：ドル円－1時間足
　