ジャクソンホールでのイエレンFRB議長とドラギECB総裁の発言(2017年8月26日)

2017年8月26日

 昨日(8/25)に米ワイオミング州ジャクソンホールで開催中の年次経済シンポジウムでイエレンFRB議長が行った講演の主な発言です。(ロイターより転載)

・米金融規制のいかなる調整も控えめなものにとどめる必要
・危機以降に導入された改革に対する批判を認識、改革により金融システムの安全性が高まったとも指摘
・世界的金融危機の代償の記憶、「薄れつつある」可能性
・「中核的な」改革、信用・成長を損なわずに金融のレジリエンス(回復する力)を強化
・一部の改革、市場の流動性に影響を及ぼしている可能性
・「ボルカー・ルール」、補完的レバレッジ比率の見直しを排除せず
・調査はなお限定的、FRBは改革の効果の検証を今後も継続
・民間部門、銀行の安全性が高まったことを示唆
・イエレン議長、ジャクソンホールで行った講演で金融政策について言及せず

 

 

同日のドラギECB総裁の発言です。(ロイターより転載)

・世界的な回復は堅調になってきている
・潜在成長が一段と強くならなければ、現在世界的に見られている循環的な回復は最終的に低成長に向け収束する
・世界経済により多くの活力を投入するには、潜在産出の伸びを押し上げる必要
・通商への開放性は脅威にさらされている
・公正さを巡る懸念に対処するにあたり、多国間の協力が不可欠
・保護主義への転換、生産性の継続的な伸びと世界経済の潜在成長に対する深刻なリスク
・手ぬるい規制が適切な時期はない
・手ぬるい規制、金融不均衡を生み出すリスクをはらむ
・金融政策が世界的に非常に拡張的となるなか、規制当局は危機を生み出すに至ったインセンティブの再燃を念頭に置くべき
・量的緩和(QE)は「大いに成功」、回復は根付いた
・大規模な金融緩和はなお必要、インフレはまだ目標に向け収束していない
・産出ギャップが縮小するにつれ、インフレは目標に向け収束していくと確信
・労働市場のスラックと生産性の伸びの低迷により、忍耐強さが必要
・信頼の向上に向け、世界の中銀はより良い情報交換・コミュニケーションに向け取り組める可能性