米雇用統計発表後のNY市場の動き(2021年6月5日)

2021年6月5日

 5月雇用統計は非農業雇用者数が予想の65.0万人増を下回る55.9万人増、失業率は予想の5.9%から改善した5.8%の結果でした。
ドルは非農業雇用者数が予想を下回ったことに反応して売られ、利回りも低下しましたが、株式市場はFRBが量的緩和の縮小を急ぐほどではないと解釈して上昇しました。

・NY株は5月雇用統計の結果が非農業部門雇用者数は予想を下回ったものの失業率が前月から低下したことでFRBが金融緩和の縮小を急ぐほどでないと受け止められ、また長期金利が低下したことでハイテク株も買われて、ダウ・ナスともに終日堅調に推移して、ダウは$179高、ナスは1.47%高で引けました。

・日経ナイトは雇用統計発表直後に28,970から29,090まで急伸し、そこから一旦押し戻されて22:45には28,970まで下落しましたが、NY株が堅調に推移していたため00:00以降は上昇基調となり03:40には29,160まで上昇し、29,140(+210)で引けました。

・ドル円は雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を下回ったことで発表直後に110.09から109.75まで急落し、そこからもドル売りの流れとなったためジリ下げが続いて23:30には109.36まで下落し、その後は上値が重く109.50近辺での小動きがひたすら続いて、109.52でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を下回ったため、米国金融緩和の早期縮小観測が後退して債券が買われて利回りは低下し、1.557%でNYクローズとなりました。

結果
21:30 5月非農業部門雇用者数 予想:+65.0万人 結果:+55.9万人 (前回:+26.6万人 修正値:+27.8万人)
21:30 5月失業率 予想:5.9% 結果:5.8% (前回:6.1%)
21:30 5月平均時給 (前月比) 予想:+0.2% 結果:+0.5% (前回:+0.7%)
21:30 5月平均時給 (前年同月比) 予想:+1.6% 結果:+2.0% (前回:+0.3% 修正値:+0.4%)

 

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW    34,756.36(+179.35)
NASDAQ   13,814.49(+199.98)

・昨日のNY株は5月雇用統計の結果が非農業部門雇用者数は予想を下回ったものの失業率が前月から低下したことでFRBが金融緩和の縮小を急ぐほどでないと受け止められ、また長期金利が低下したことでハイテク株も買われて、ダウ・ナスともに終日堅調に推移して、ダウは$179高、ナスは1.47%高で引けました。

左:DOW-1分足 右:NASDAQ-1分足
 

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

 

日経先物(夜間)
・日経ナイトは28,960で寄り付き、28,920-990で上下し、21:30の雇用統計の時は28,970でした。
発表直後に28,970から29,090まで急伸し、そこから一旦押し戻されて22:45には28,970まで下落しましたが、NY株が堅調に推移していたため00:00以降は上昇基調となり03:40には29,160まで上昇し、29,140(+210)で引けました。
CME日経225先物は29,120でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日
 

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・欧州時間序盤は110.10-25での小動きが続き、21:30の雇用統計の時は110.09でした。
非農業部門雇用者数が予想を下回ったことで発表直後に110.09から109.75まで急落し、そこからもドル売りの流れとなったためジリ下げが続いて23:30には109.36まで下落しました。
その後は上値が重く109.50近辺での小動きがひたすら続いて、109.52でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・欧州時間序盤は1.620-1.633%で推移していましたが、5月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を下回ったため、米国金融緩和の早期縮小観測が後退して債券が買われて利回りは低下し、1.557%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足