2021年4月29日
FOMCでは市場予想通り政策金利の据え置き、声明で国債などの資産購入の買い入れについては従来通り続ける方針を表明しました。
FOMC後の会見でパウエルFRB議長が「回復は依然として不均衡、完全な状態からは程遠い」「消費が物価を押し上げるものの、一時的なものだろう」「今年の一時的な物価上昇は利上げ要件を満たさないだろう」「テーパリングについて議論する時期ではない」との発言を受けて米10年債利回りが低下したためドル売りの流れのままNYクローズとなりました。
結果
0.00-0.25%で据え置き
★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2021年4月29日)の記事に載せています。
昨日のNY株式市場
NY DOW 33,820.38(-164.55)
NASDAQ 14,051.03(-39.19)
・朝方はFOMCを控えてハト派色が弱まる可能性を警戒してマイナス圏で推移し、FOMCでは金融政策を据え置いたことやパウエルFRB議長が資産購入の縮小議論をする時期ではないとしたため緩和的な金融政策が長く続くとの観測から一時下げ幅を縮小しました。
しかしパウエルFRB議長が株式には市場のフロスを反映している部分があると言及したことを受けて、引けにかけては再び下げ幅を広げてダウは$164安、ナスは0.28%安で引けました。
日経先物(夜間)
・ナイトは29,040で寄り付き、29,000-080の狭いレンジでの動きが続き、NYタイムに入ると小幅に下げて03:00のFOMC声明の時は28,970でした。
発表直後に28,970から29,030まで上昇し、03:30から始まったパウエルFRB議長会見後には29,040まで上昇しました。
しかしNY株が値を消してきたため、引けにかけて下げとなり05:00には28,900まで下落し、28,920(-130)で引けました。
CME日経225先物は28,940でした。
ドル円(チャートは07:00時点)
・欧州時間は108.80-109.00で上下し、NYタイムに入ると23:20に108.70まで下落しましたが、そこからはジリジリとした上昇が続いて03:00のFOMCの時は108.86でした。
FOMC声明発表直後に108.86から108.99まで上昇しましたが、すぐに押し戻されて108.80-90で揉み合っていました。
03:30から始まったパウエルFRB議長の会見を受けてドル売りの流れとなり03:40に108.57まで急落し、その後もドル売りが重しとなり108.62でNYクローズとなりました。
米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMC結果公表直後は債券売りが優勢でしたが、パウエルFRB議長会見でハト派姿勢を改めて示すと債券が買われて金利は低下し、1.611%でNYクローズとなりました。
左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足