東京市場ザラバ~FOMC後のNY株上昇を受けて大幅上昇後に日経報道で急落して302円高~(2021年3月18日)

 

2021年3月18日

・昨日のNY株はFOMCで2023年末まで利上げがないことやパウエルFRB議長が緩和的金融政策の変更の条件としてインフレ率が2%を十分に上回った状態が続くことが必要としたことで03:00のFOMC声明発表直後から急伸し、その後は高値圏を維持してダウは33,000ドルを突破して$189高で史上最高値を更新し、ナスは0.40%高で引けました。

・本日の日経は前日終値29,914.33よりも234.15円高い30,148.48で寄り付き、直後に30,300まで急伸し、そこから更に上げが続いて10:00には570円高の30,485まで上昇しました。
その後は一旦押し戻されて11時前に30,352まで下落した後は30,400を挟んだ揉み合いが続きました。
しかし昼休み中の12時ちょうどに日本経済新聞が「19日まで開く金融政策決定会合で、長期金利の誘導策は変動を認める幅を小幅拡大し、プラスマイナス0.25%程度とする方向」、上場投資信託(ETF)の買い入れについては「年6兆円とする目安をなくし、市場の混乱時にのみ購入する姿勢を明確にする見通しだ」という報道を受けて日経先物が大幅下落し、後場は30,134で寄り付きました。
すぐに30,041まで下落し、しばらく30,100-200での揉み合いが続いた後、14時から一段上に戻して30,250まで上げましたが、引けにかけて再び押し戻されて30,216.75(+302.42)△1.01%で引けました。

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2021年3月18日)の記事に載せています。

 

 

日経先物
29,900で寄り付き、直後から上げ出して8:50に30,010まで上昇し、現物が始まった9:00に再び急伸して9:10には30,200まで上昇し、そこから更に上昇が続いて10:00には600円高の30,320まで駆け上がりました。
そこから一旦押し戻されて10:50に30,170まで下落し、30,190-260での揉み合いが続きました。
しかし12:00に日本経済新聞が「19日まで開く金融政策決定会合で、長期金利の誘導策は変動を認める幅を小幅拡大し、プラスマイナス0.25%程度とする方向」、上場投資信託(ETF)の買い入れについては「年6兆円とする目安をなくし、市場の混乱時にのみ購入する姿勢を明確にする見通しだ」という報道を受けて30,230から30,020まで急落し、12:25から第二波の売りが来て12:35には29,940まで再度急落しました。
その後は29,920-30,040での揉み合いが続き、14:00からは一段上に戻して14:20に30,090まで戻し、30,060(+340)△1.14%で引けました。
現物は30,216.75(+302.42)△1.01%でした。

東証一部売買代金:33,544億円、東証一部売買高:15.99億株
東証一部騰落数 値上がり1,444銘柄、値下がり654銘柄、変わらず97銘柄

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

マザーズ
前日終値1,232.66よりも9.60ポイント高い1,242.26で寄り付き、直後から上昇して1,250近辺での揉み合いが続き、11:00から一段高となって11:10には1,256まで上昇しました。
しかし昼休み中の12:00の日銀金融政策決定会合についての報道を受けて後場は1,246で寄り付き、その後は1,244-49での小動きが続いて、1,249.53(+16.87)△1.37%で引けました。

左:マザーズ-5分足 右:マザーズ-日足
 

 

ドル円(チャートは15:15時点)
・昨日の欧州時間は109.00-25で上下していましたが、NYタイムに入ると米長期金利の上昇を受けてドル買いが強まり01:15には109.32まで上昇しました。
FOMCで米早期利上げ観測が後退したことで急速にドル売りとなり声明文発表直後の03:00に109.24から108.91まで急落し、その後もドル売りの流れが続いて04:30には108.74まで下落し、108.85でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると日経が大幅上昇していく中で円安の流れとなり10:35の109.12まで上昇が続きました。
そこからは109.05近辺で揉み合っていましたが、12:00に日本経済新聞が「19日まで開く金融政策決定会合で、長期金利の誘導策は変動を認める幅を小幅拡大し、プラスマイナス0.25%程度とする方向」、上場投資信託(ETF)の買い入れについては「年6兆円とする目安をなくし、市場の混乱時にのみ購入する姿勢を明確にする見通しだ」という報道を受けて109.07から108.62まで急落しました。
その後リバって13:15に109.00まで戻しましたが、その後は米10年債利回りの低下と共にジリジリと押し戻されて14:35に108.83まで下落し、108.86で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

 

日本国債(チャートは15:00時点)
大きな動きはありませんでした。

左:日本国債先物-5分足 右:日本国債先物-日足
 

 

上海総合指数
前日終値3,445.55よりも4.09ポイント高い3,449.64で寄り付き、終日プラス0.2-0.9%で堅調な動きが続いて、3,463.07(+17.52)△0.51%で引けました。

左:上海総合指数-1分足 右:上海総合指数-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  33,015.37(+180.42)
NASDAQ  13,525.20(+53.63)
・FOMCで2023年末まで利上げがないことやパウエルFRB議長が緩和的金融政策の変更の条件としてインフレ率が2%を十分に上回った状態が続くことが必要としたことで03:00のFOMC声明発表直後から急伸し、その後は高値圏を維持してダウは33,000ドルを突破して$189高で史上最高値を更新し、ナスは0.40%高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMC前のNY市場開場後に1.687%まで利回りが上昇しましたが、FOMCで超緩和的金融政策の長期化が示されたため債券が買われて利回りは低下し、1.646%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足