米雇用統計発表後のNY市場の動き(2020年10月3日)

2020年10月3日

 9月雇用統計は非農業雇用者数が66.1万人増で予想の85.0万人増よりも少なく、失業率は7.9%で予想の8.2%より改善というまちまちの結果となり、雇用統計に対する反応は薄いものでした。
東京時間にトランプ大統領の新型コロナウイルス感染報道を受けて時間外のダウ先物が急落、リスク回避の円買いが強まってドル円も急落し、NY市場が始まるとダウは大きくリバウンドして一時プラテンまで戻りましたが、引けにかけては売られました。

・NY株は東京時間にトランプ大統領の新型コロナウイルス感染報道を受けて時間外のダウ先物が急落し、欧州時間に入ると急落の反動のリバが続く中で9月米雇用統計が発表され、結果は非農業部門雇用者数が予想よりも少なく、失業率は改善というまちまちで、雇用統計に対する反応は薄く、NY市場が始まるとダウが一時430ドル超急落しました。
その後はペンス米副大統領やムニューシン米財務長官、バイデン米民主党大統領候補の新型コロナ検査が陰性だったことやペロシ米下院議長(米民主党)が追加経済政策の合意に向けて楽観的な見方を示したことでリバウンドの動きが強まりダウは一時プラテンしたものの$134安で引け、ナスは戻りが鈍く2.225安で引けました。

・日経ナイトは雇用統計発表直後はほとんど反応せず、NY市場が始まると上げ出して01:25に23,180まで上昇し、その後は23,140-180での小動きが続き、23,190(+210)で引けました。

・ドル円は東京時間にトランプ大統領の新型コロナウイルス感染報道を受けてリスク・オフの円買いが強まり13:50の105.61から14:50には104.94まで急落し、欧州時間に入ると105.05-25での揉み合いが続き、雇用統計発表直後に105.11-33で上下した後は「トランプ大統領の症状は軽度」と伝わったことやペンス米副大統領やムニューシン米財務長官、バイデン米民主党大統領候補の新型コロナ検査が陰性だったこと、また米与野党が追加経済政策の協議で進展への期待からジリジリと円が売られて23:30に105.36まで上昇し、105.33でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは東京時間にトランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことが判明したためリスク回避の債券買いが先行したものの、雇用統計発表後は米追加経済対策への期待から債券売りが優勢となって利回りは上昇し、0.704%でNYクローズとなりました。

結果
21:30 9月非農業部門雇用者数 予想:+85.0万人 結果:+66.1万人 (前回:+137.1万人 修正値:+148.9万人)
21:30 9月失業率 予想:8.2% 結果:7.9% (前回:8.4%)
21:30 9月平均時給 (前月比) 予想:0.2% 結果:+0.1% (前回:+0.4% 修正値:+0.3%)
21:30 9月平均時給 (前年同月比) 予想:+4.8% 結果:+4.7% (前回:+4.7% 修正値:+4.6%)

 

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細(2020年10月3日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW    27,682.81(-134.09)
NASDAQ   11,075.02(-251.49)

・昨日のNY株は東京時間にトランプ大統領の新型コロナウイルス感染報道を受けて時間外のダウ先物が急落し、欧州時間に入ると急落の反動のリバが続く中で9月米雇用統計が発表されました。
非農業部門雇用者数が予想よりも少なく、失業率は改善というまちまちの結果で、雇用統計に対する反応は薄く、NY市場が始まるとダウが一時430ドル超急落しました。
その後はペンス米副大統領やムニューシン米財務長官、バイデン米民主党大統領候補の新型コロナ検査が陰性だったことやペロシ米下院議長(米民主党)が追加経済政策について「米景気対策について協議を続ける」「景気対策について成し遂げられる」「空運業界への支援策は合意が近い」など合意に向けて楽観的な見方を示したことでリバウンドの動きが強まりダウは一時プラテンしたものの引けにかけて売られて$134安で引けました。
一方ナスは戻りが鈍く2.225安で引けました。

左:DOW-1分足 右:NASDAQ-1分足
 

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

 

日経先物(夜間)
・ナイトは23,080で寄り付き、22,990-23,070での上下が続いて、21:30の雇用統計の時は23,030でした。
発表直後はほとんど反応せず、NY市場が始まると上げ出して01:25に23,180まで上昇し、その後は23,140-180での小動きが続き、23,190(+210)で引けました。
CME日経225先物は23,175でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日
 

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・東京時間にトランプ大統領の新型コロナウイルス感染報道を受けてリスク・オフの円買いが強まり13:50の105.61から14:50には104.94まで急落し、欧州時間に入ると105.05-25での揉み合いが続き、21:30の雇用統計の時は105.17でした。
発表直後に105.11-33で上下した後、「トランプ大統領の症状は軽度」と伝わったことやペンス米副大統領やムニューシン米財務長官、バイデン米民主党大統領候補の新型コロナ検査が陰性だったこと、また米与野党が追加経済政策の協議で進展への期待からジリジリと円が売られて23:30に105.36まで上昇し、その後は105.35近辺でのこう着が続き、105.33でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
・東京時間にトランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことが判明したためリスク回避の債券買いが先行したものの、雇用統計発表後は米追加経済対策への期待から債券売りが優勢となって利回りは上昇し、0.704%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足