東京市場ザラバ~無風の臨時日銀決定会合・香港株と原油急落で164円安~(2020年5月22日)

 

2020年5月22日

・昨日のNY株は朝方は全米50州で段階的に経済活動の制限が緩和されたことで買いが先行しましたが、午前の半ばからは米国に上場する中国企業に経営の透明性を求めて最終的には上場維持を難しくする可能性のある法案を可決したことで米中対立への懸念から売られてからは軟調な展開が続いて、ダウは$101安、ナスは0.97%安で引けました。

・本日の日経は前日終値20,552.31よりも31.64円高い20,583.95で寄り付き、すぐに20,488まで下げた後は反転して9時半過ぎに20,615まで上昇しました。
そこから20,550-590で揉み合いが続くなか日銀金融政策決定会合の予想通りの結果が発表されると20,570から20,478まで約100円下げた後も更に下げて前引け前には95円安の20,458まで下落しました。
香港株が中国が香港への国家安全法導入を本格化するとの報道で急落したことや中国がGDP目標の設定を見送りで上海株下落、また原油先物が急落したため後場になると下げ足を速めて14時半には218円安の20,334まで下落し、20,388.16(-164.15)▼0.80%で引けました。

 

日銀金融政策決定会合の結果
10:04 現状維持(政策金利)・ 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている中小企業などに対する資金繰り支援制度・新型コロナ対応特別プログラム総枠約75兆円

企業等の資金繰り支援のための日本銀行の措置
1.CP・社債等の買入れ(残高上限:約20兆円)
2.新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペ(資金供給の対象<担保として差入れられている民間債務>:約25兆円<4月末現在>)
3.新たな資金供給手段(資金供給の対象<緊急経済対策における無利子・無担保融資を中心とする適格融資>:約30兆円)
日本銀行は3つの措置をあわせて「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム(特別プログラム)」(総枠約75兆円)とし、期限を半年間延長して2021年3月末までとする

 

 

日経先物
20,540で寄り付き、9:10に20,480まで下げた後は反転して9:25に20,610まで上昇しました。
そこからは20,540-580での揉み合いが続く中、10:04に日銀金融政策決定会合の予想通りの結果が発表されると20,570から20,470まで下落し、そこから更に下げて10:45には180円安の20,440まで下落しました。
後場になると香港株が中国が香港への国家安全法導入を本格化するとの報道で急落したことや中国がGDP目標の設定を見送りで上海株下落、また原油先物が急落を受けて14:25には300円安の20,320まで下落し、20,360(-260)▼1.26%で引けました。
現物は20,388.16(-164.15)▼0.80%でした。

東証一部売買代金:19,334億円、東証一部売買高:12.29億株
東証一部騰落数 値上がり631銘柄、値下がり1,463630銘柄、変わらず77銘柄

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

マザーズ
前日終値927.70よりも0.99ポイント高い928.69で寄り付き、小幅高水準の926-936での小動きが前場はひたすら続きましたが、後場に入るとマイテンして920まで下落しました。
その後ジリジリと戻して小幅高の929まで上昇し、その後は前日終値近辺でのこう着が続いて、926.71(-0.99)▼0.11%で引けました。

左:マザーズ-5分足 右:マザーズ-日足
 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・昨夜のドル円は欧州時間は107.60-85でのレンジで上下し、日付が変わると小幅にレンジを下げて107.55-70での小動きが続いて、107.60で15時となりました。
・東京時間に入るとジリジリとした上げとなり9:50に107.76まで上昇し、10:04に日銀金融政策決定会合の結果発表があり、当初予想通りの内容でしたが発表後から下げ出して10:20には107.55まで下落しました。
その後は香港株が中国が香港への国家安全法導入を本格化するとの報道で急落したことや中国がGDP目標の設定を見送りで上海株下落、また原油先物が急落したため日経が下落してリスク回避のドル買い・円買いの流れとなり14:20には107.40まで下落し、107.46で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

 

日本国債(チャートは15:00時点)
・午後になると日経が下落したため債券は買われました。

左:日本国債先物-5分足 右:日本国債先物-日足
 

 

上海総合指数
前日終値2,867.92よりも4.88ポイント安い2,863.04で寄り付き、本日から全国人民代表大会が始まり、様子見ムードが強いなか終日下落基調が続いて2,813.77(-54.16)▼1.89%で引けました。

左:上海総合指数-1分足 右:上海総合指数-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  24,474.12(-101.78)
NASDAQ  9,284.88(-90.90)
・昨日のNY株は朝方は全米50州で段階的に経済活動の制限が緩和されたことで買いが先行しましたが、午前の半ばからは米国に上場する中国企業に経営の透明性を求めて最終的には上場維持を難しくする可能性のある法案を可決したことで米中対立への懸念から売られてからは軟調な展開が続いて、ダウは$101安、ナスは0.97%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足