米雇用統計発表後のNY市場の動き(2019年11月2日)

2019年11月2日

 10月雇用統計で非農業部門雇用者数は予想の8.9万人増を上回る12.8万人増、失業率は予想通りの3.6%、平均時給は前月比が予想の0.3%を下回る0.2%、前年同月比は予想通りの3.0%という結果となりました。
事前にゼネラル・モーターズ(GM)のストの影響で悪化が懸念していましたが、結果は良好となったため安心感が広がり株は買われて、債券は売られました。
また一部報道で「米中の電話協議では原則コンセンサスに達した」という報道で株式市場は上昇幅を広げ、ダウは7月中旬に付けた史上最高値目前まで迫り、ナスは7月下旬以来約3カ月ぶりに終値で最高値を更新しました。

・NY株は予想を上回る雇用統計を受けて開始後から上昇幅を一気に広げ、その後高値圏での揉み合いが続いた後、引け前に一段高となりダウは$301高で7月中旬に付けた史上最高値27,359.16の目前まで迫り、ナスは94.04高で7月下旬以来約3カ月ぶりに終値で最高値を更新しました。

・日経ナイトは雇用統計発表直後に22,780から22,870まで急伸し、NY市場が始まり上昇幅を広げたため23:00には22,990まで上昇し、その後は22,910-960での小動きが続いて、22,940で引けました。

・ドル円は雇用統計発表直後に107.93から108.26まで急伸しましたが、そこから押し戻されて23:00には107.91まで下落して雇用統計の上昇分が行って来いとなりました。
しかしNY株が堅調に推移していたことで再び上げ出し、一部報道で「米中の電話協議では原則コンセンサスに達した」と伝わったことで02:20には108.32まで上昇して108.15でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計発表後から債券は売られて利回りは21:00の1.686%から02:15には1.743%まで上昇し、1.714%でNYクローズとなりました。

結果
21:30 10月非農業部門雇用者数 予想:+8.9万人 結果:+12.8万人 (前回:+13.6万人 修正値:+18.0万人)
21:30 10月失業率 予想:3.6% 結果:3.6% (前回:3.5%)
21:30 10月平均時給 (前月比) 予想:+0.3% 結果:+0.2% (前回:+0.0%)
21:30 10月平均時給 (前年同月比) 予想:+3.0% 結果:+3.0% (前回:+2.9% 修正値:3.0%)

 

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細(2019年11月2日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW    27,347.36(+301.13)
NASDAQ    8,386.40(+94.04)

・先週金曜日のNY株は予想を上回る雇用統計を受けて開始後から上昇幅を一気に広げ、その後高値圏での揉み合いが続いた後、引け前に一段高となりダウは$301高の27,347.36で引けて7月中旬に付けた史上最高値27,359.16の目前まで迫りました。
またナスは94.04高の8,386.40で引けて7月下旬以来約3カ月ぶりに終値で最高値を更新しました。

左:DOW-1分足 右:NASDAQ-1分足
 

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

 

日経先物(夜間)
・ナイトは22,840で寄り付き22,770-830で小動きの後、21:30の雇用統計の時は22,780でした。
発表直後に22,780から22,870まで急伸し、NY市場が始まり上昇幅を広げたため23:00には22,990まで上昇し、その後は22,910-960での小動きが続いて、22,940で引けました。
CME日経225先物は22,940でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日
 

 

 

ドル円(チャートは6:00時点)
・先週金曜日のドル円は欧州時間序盤は107.90-108.10で上下し、21:30の雇用統計の時は107.93でした。
発表直後に107.93から108.26まで急伸しましたが、そこから押し戻されて23:00には107.91まで下落して雇用統計の上昇分が行って来いとなりました。
しかしNY株が堅調に推移していたことで再び上げ出し、一部報道で「米中の電話協議では原則コンセンサスに達した」と伝わったことで02:20には108.32まで上昇し、108.15でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・事前にゼネラル・モーターズ(GM)のストの影響で悪化が懸念していましたが、10月雇用統計で非農業部門就業者数が予想を上回ったことで米経済の先行き懸念が和らぎ、10月ISM製造業景況指数は予想を下回り好不況の分かれ目である50を3カ月連続で割り込みましたが反応は小さく、雇用統計発表後から債券は売られて利回りは21:00の1.686%から02:15には1.743%まで上昇し、1.714%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足