東京市場ザラバ~13:01の米国対中制裁関税発動前後に急落するも、上海株が切り返して下げ幅縮め57円安~(2019年5月10日)

 

2019年5月10日

・昨日のNY株は朝方からワシントンでの米中閣僚級通商協議で5/10午前零時までの合意が難しいとの見方からを背景に大きく売られてダウは一時450ドルもの大幅下落となりました。
しかしトランプ米大統領が中国の習近平国家主席から「素晴らしい書簡」を受け取ったと記者団に表明し、大統領は週内に中国と合意に至る可能性が依然あるとの見方を示したことで急速買戻しが入りダウは$138安、ナスは0.41%安で引けました。

・本日の日経は前日終値21,402.13よりも29.68円高い21,431.81で寄り付き、直後に上昇して21,440-510での揉み合いがしばらく続いた後、10時半から一段高となって11時前には182円高の21,584まで上昇しました。
そこから21,530-570での小動きが続いたまま前場が引け、昼休み中に日経先物が急落したため後場は21,408で寄り付きました。
寄った直後にマイテンして21,350-410で揉み合いが続き、13:01に当初予定通り対中制裁関税発動がされ、更に中国商務省が「米国に報復せざるを得ない」との見解を示した報道で一段安となって13時半には227円安の21,175まで急落しました。
その後14時から始まった上海株が後場寄り後に急落した後で上昇に転じたことで日経も上昇となり引け前には21,372まで上昇して下げ幅を縮め、21,344.92(-57.21)で引け、新元号・令和に入って一度もプラスがないまま5日続落となりました。

 

 

日経先物
21,340で寄り付き、8:55から急伸して9:05に21,500まで上昇し、21,390-500での揉み合いが続いた後、10:30からさらに上げ出して10:55には210円高の21,590まで上昇しました。
しかしそこからジリ下げとなって11:30に21,500まで押し戻され、対中制裁関税発動の13:01が近づと下げ足を速めて11:55の21,470から12:15には21,280まで急落しました。
12:20に21,440まで急伸するなど13:01直前まで21,310-440で激しく上下し、13:01に当初予定通り対中制裁関税発動がされ、更に中国商務省が「米国に報復せざるを得ない」との見解を示した報道が伝わると一段安となって13:30には210円安の21,170まで下落しました。
そこからは21,170-270で上下した後、14時から始まった上海株が後場寄って急落した後で上昇に転じたことで上げ出して14:45には21,370まで上昇し、21,310(-70)▼0.33%で引けました。
現物は21,344.92(-57.21)▼0.27%でした。
SQ値は21,451.91でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

マザーズ
前日終値914.59よりも4.35ポイント安い910.24で寄り付き、しばらく前日終値を挟んだ907-916で上下した後10:30から小幅上げて11:00に923まで上昇しました。
後場になると日経が急落し出したためマザーズ指数も早いペースで下げ出して13:25に900ポイントを割り込んで13:35には898まで下落しました。
その後はジリジリとしたリバが続いて、911.42(-3.17)▼0.35%で引けました。

左:マザーズ-5分足 右:マザーズ-日足
 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・欧州時間は109.60-90で上下していましたが、NYタイムに入ってダウが450ドル近く下落するとリスク回避の円買いで00:40には109.46まで下落しました。
しかしトランプ米大統領が「習近平・中国国家主席と電話会談を実施する可能性がある」「米中合意について素晴らしい代替案がある」「今週中の中国との合意は依然として可能」などとの発言で過度な警戒感が和らいだため急速に戻して01:40には109.89まで上昇し、109.77でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると109.70近辺で小動きの後8:50から上げ出して10:50には110.04まで上昇しました。
しかしそこから押し戻されて110.00近辺で揉み合った後11:50から早いペースで下げ出して12:50には110.75まで下落しました。
13:01に当初予定通り対中制裁関税発動がされ、更に中国商務省が「米国に報復せざるを得ない」との見解を示した報道を受けて円買いが進んで14:00には109.61まで下落し、その後は小幅戻して109.73で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

 

日本国債(チャートは15:00時点)
大きな動きはありませんでした。

左:日本国債先物-5分足 右:日本国債先物-日足
 

 

上海総合指数
前日終値2,850.95よりも27.28ポイント高い2,878.23で寄り付き、米国の対中制裁関税発動を控えて前場はプラス1.0-2.4%で堅調に推移していましたが、13:01に予定通り対中制裁関税が発動されると急落してマイナス0.4%まで急落しました。
しかしそこからは反転すると上昇がひたすら続いて、2,939.21(+88.26)△3.10%で引けました。

左:上海総合指数-1分足 右:上海総合指数-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  25,828.36(-138.97)
NASDAQ  7,910.59(-32.73)
・昨日のNY株は朝方からワシントンでの米中閣僚級通商協議で5/10午前零時までの合意が難しいとの見方からを背景に大きく売られてダウは一時450ドルもの大幅下落となりました。
しかしトランプ米大統領が中国の習近平国家主席から「素晴らしい書簡」を受け取ったと記者団に表明し、大統領は週内に中国と合意に至る可能性が依然あるとの見方を示したことで急速買戻しが入りダウは$138安、ナスは0.41%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足