FOMC声明全文(2019年5月2日)

2019年5月2日

本日早朝(5/2)に発表されたFOMC声明の全文です。(時事通信より転載)

 米連邦公開市場委員会(FOMC)が3月の会合以降に入手した情報では、労働市場が強さを保ち、経済活動は底堅いペースで拡大したことを示している。雇用の増加は過去数カ月で平均すれば堅調で、失業率は低い水準を維持した。今年1~3月期の家計支出と企業の設備投資の伸びは鈍化した。前年比で見れば、全体のインフレ率と食品・エネルギーを除くインフレ率は低下し、2%を下回っている。市場ベースのインフレ指標はこの数カ月低くとどまり、調査ベースの長期的なインフレ期待の指標はほとんど変わっていない。
 法律で定められた責務に従い、FOMCは雇用の最大化と物価安定の促進を目指す。これらの目標を支えるため、FOMCはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを2.25~2.50%に据え置くことを決めた。FOMCは、持続的な景気拡大と強い労働市場の情勢、FOMCの対称的な物価目標である2%近辺のインフレ率が最も可能性の高い結果であると引き続き見なしている。世界経済や金融動向、抑制されたインフレ圧力を考慮し、FOMCはFF金利の誘導目標レンジのどのような将来の調整がこれらの結果になるために適切かを決めるに当たり、忍耐強くなるだろう。
 FF金利目標レンジの将来の調整時期と規模の決定に際し、FOMCは雇用の最大化と対称的なインフレ率2%の目標と比較で経済情勢の実績と見通しを評価する。この評価では、労働市場に関する指標、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融動向や国際情勢に関する広範な情報を考慮する。
 FOMCの金融政策の採決には、パウエルFOMC委員長(FRB議長)、副委員長のウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁、ボウマンFRB理事、ブレイナードFRB理事、ブラード・セントルイス連銀総裁、クラリダFRB副議長、エバンズ・シカゴ連銀総裁、ジョージ・カンザスシティー連銀総裁、クオールズFRB副議長、ローゼングレン・ボストン連銀総裁が賛成した。