米雇用統計発表後のNY市場の動き(2019年2月2日)

2019年2月2日

 1月雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比30.4万人増と予想の16.5万人増を大幅に上回りましたが、前月の数値が31.2万人増から22.2万人増に下方修正され、失業率は連邦政府機関の一部閉鎖の影響もあって4.0%と予想の3.9%より弱い内容となりました。
また1月平均時給(前月比)は予想+0.3%を下回る+0.1%、1月平均時給(前年同月比)は予想と同じ+3.2%でした。
雇用統計発表直後はドルが若干買われた反応でしたが、1月ISM製造業景況指数の好結果を受けてからはより強いドル買いの流れとなりました。
 またNY株式市場は決算発表真っただ中ということもあり、雇用統計の結果よりも個別企業の決算内容への反応を示していました。

・NY株は1月非農業部門雇用者数、1月ISM製造業景況指数が共に予想を上回る結果だったことやエクソンモービルとシェブロンの10-12月期決算が好調だったため朝方は買われましたが、前日発表されたアマゾンが10-12月期決算で純利益は3四半期連続で過去最高を更新したものの1-3月期の売上高見通しが市場予想を下回っていたため同社株が売られ、またウォルマートやメーシーズなど小売りセクターにも売りが波及したためダウは一時マイテンしてナスは下げ幅を広げ、引けにかけて持ち直してダウは$64高、ナスは0.25%安で引けました。

・ナイトは雇用統計発表直後に20,720から20,760まで小幅上昇し、24:00のISM製造業景況指数の好結果を受けて00:40には20,860まで上昇しました。
そこから押し戻されて20,760まで下落した後は反転して20,840まで上昇しましたが、その後は再度押し戻されて20,770(+50)で引けました。

・ドル円は雇用統計発表直後に108.89から109.07まで18pips上昇し、一旦押した後に再び上げ出して24:00の1月ISM製造業景況指数の好結果を受けて109.10から109.39まで急伸し、更にジリ上げとなって02:50には109.58まで上昇し、109.49でNYクローズとなりました。

・米国10年債権利回りは雇用統計発表後に2.638%から2.650%まで上昇し、更に24:00の1月ISM製造業景況指数の好結果を受けて一段高となって00:15には2.686%まで上昇し、その後も上げが続いて03:30には2.697%まで上昇して2.684%でNYクローズとなりました。

結果
22:30 1月非農業部門雇用者数 予想:+16.5万人 結果:+30.4万人 (前回:+31.2万人 修正値:+22.2人)
22:30 1月失業率 予想:3.9% 結果:4.0% (前回:3.9%)
22:30 1月平均時給 (前月比) 予想:+0.3% 結果:+0.1% (前回:+0.4%)
22:30 1月平均時給 (前年同月比) 予想:+3.2% 結果:+3.2% (前回:+3.2% 修正値:+3.3%)

 

★雇用統計の明細は、米雇用統計詳細(2019年2月2日)の記事に載せています。
(下線部分をクリックすると、該当記事が別ウィンドウで開きます。)

 

 

先週金曜日のNY株式市場
NY DOW    25,063.89(+64.22)
NASDAQ     7,263.87(-17.87)
・先週金曜日のNY株は1月非農業部門雇用者数、1月ISM製造業景況指数が共に予想を上回る結果だったことやエクソンモービルとシェブロンの10-12月期決算が好調だったため朝方は買われてダウは一時190ドル上昇しました。
しかし前日発表されたアマゾンが10-12月期決算で純利益は3四半期連続で過去最高を更新したものの1-3月期の売上高見通しが市場予想を下回っていたため同社株が売られ、またウォルマートやメーシーズなど小売りセクターにも売りが波及したためダウは一時マイテンしてナスは下げ幅を広げ、引けにかけて持ち直してダウは$64高、ナスは0.25%安で引けました。

左:DOW-1分足 右:NASDAQ-1分足
 

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

 

日経先物(夜間)
 ナイトは20,760で寄り付き、20,720-780での小動きが続いた後21:55には20,700まで下落して22:30の雇用統計の時は20,720でした。
発表直後に20,720から20,760まで小幅上昇してからしばらく20,750-800で揉み合っていました。
しかし24:00のISM製造業景況指数の好結果を受けて20,760から20,830まで急伸して00:40には20,860まで上昇しました。
そこから押し戻されて01:00に20,760まで下落した後は反転して01:50には20,840まで上昇しましたが、その後は再度押し戻されて20,770(+50)で引けました。
CME(円建)は20,795でした。

左:日経ナイト-5分足 右:日経ナイト-日足
 

 

 

ドル円(チャートは7:00時点)
・欧州時間序盤は108.85-95で小動きが続き、雇用統計の22:30は108.89でした。
発表直後に108.89から109.07まで18pips上昇し、一旦108.91まで押し戻されましたが、再び上げ出して24:00の1月ISM製造業景況指数の好結果を受けて109.10から109.39まで急伸し、更にジリ上げとなって02:50には109.58まで上昇しました。
その後は109.45-56での小動きが続いて109.49でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
 欧州時間序盤は2.625-32%で上下し、22:30の雇用統計発表後に2.638%から2.650%まで上昇し、更に24:00の1月ISM製造業景況指数の好結果を受けて一段高となって00:15には2.686%まで上昇しました。
その後も上昇基調となって03:30には2.697%まで更に上昇して2.684%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足