日銀黒田総裁会見骨子(2017年7月20日)

2017年7月20日

本日7/20(木)に行われた日銀金融政策決定会合後の、黒田日銀総裁会見骨子です。
(時事通信より転載)

・景気は、所得から支出へ前向きの循環メカニズムが働く下、緩やかに拡大
・景気の総括判断を一歩前進させた
・物価、エネルギー価格除くと弱めの動き
・2%程度に達する時期は19年度ごろになる可能性が高い=物価上昇率
・経済、物価ともに下振れリスクが大きい
・佐藤、木内委員から見通し期間中に2%に達しない案が提出され、否決
・今後とも経済・物価・金融情勢を踏まえ、必要な政策の調整を行う
・賃金、物価が上がりにくいとの考え方根強いことが背景=物価伸び悩み
・労働需給の着実な引き締まりに比べ、企業の賃金価格設定スタンスはなお慎重
・企業の価格設定スタンス、しっかり維持され、物価がプラス幅拡大していく
・現行の緩和策、大変フレキシブルで持続可能性が高いフレームワーク
・実際に予想物価上昇率上がれば実質金利さらに下がって、金融緩和効果が拡大
・今後も2%物価実現のため、強力な金融緩和を粘り強く推進
・物価、持続的に下落する状況ではない=2%に向けたモメンタムは維持
・現在の調節方針を維持することで、モメンタムを維持・強化していける
・長い目で見て為替レート安定に資する=2%物価目標
・デフレに陥ると政策金利を大きくマイナスにするのは困難=2%物価目標
・見通し先送りは残念だが、適切な見通しをつくることが一番大事
・手だて、少ないということではない=金融政策据え置きで
・現時点でさらなる総括的検証を行う必要があるとは考えていない
・新しい状況が起これば、さらに検討していくことも=新たな総括的検証
・今の時点で追加緩和と称するものが必要だとは考えていない
・2%目標、できるだけ早期に達成するよう金融政策を運営していく
・政策委内で活発な議論行われ、評価している=退任予定の木内、佐藤委員
・デフレマインド、根強く残っていることが影響=物価低迷で
・各国中銀とも2%物価目標の達成時期を先送りしている
・こうした状況がいつまでも続くわけではない=企業の賃上げコスト吸収姿勢
・今の操作目標で適切なイールドカーブが構成されている
・経済がオーバーヒートしていけば、長期金利上がるのを容認することになる
・今の時点では具体的なオーバーヒートのリスクを懸念することはない
・現行策継続で金融緩和の効果は維持・強化され2%目標に近づいていく
・政府の財政収支の改善、まずはプライマリーバランス改善を
・今後、何があってもさらなる緩和を考えないということではない
・物価見通しはずれたから日銀への信用なくなるわけではない
・予想物価上昇率、十分アンカーされていない
・見通しの誤りであったことは事実=2%達成時期の先送り
・十分勘案していなかった=日本の適合的予想物価形成
・ETFの買い入れ、副作用生んでいると思わない
・ETF買い入れ、企業のコーポレートガバナンスの阻害全く考えず
・物価見通し、意図的に悲観・楽観的に作ることあり得ない