FOMC声明全文(2022年3月17日)

 

2022年3月17日

本日早朝(3/17)に発表されたFOMC声明の全文です。(ロイターより転載)

 経済活動と雇用の指標は引き続き力強さを増した。雇用の伸びはここ数カ月間力強く、失業率は著しく低下した。インフレ率はパンデミックに関連する需給の不均衡、エネルギー価格の上昇、より広範な価格圧力を反映し、引き続き高止まりしている。

 ロシアによるウクライナ侵攻は、多大な人的および経済的な困難を引き起こしている。米経済への影響は非常に不透明だが、短期的には侵攻と関連する出来事がインフレにさらなる上振れ圧力を生み出し、経済活動の重しとなる可能性がある。

 委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。金融政策姿勢の適切な引き締めにより、委員会はインフレ率が2%の目標に戻り、労働市場が引き続き堅調であると予想する。これらの目標を支援するため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを0.25─0.50%に引き上げることを決定し、目標誘導レンジの継続的な引き上げが適切になると予想する。さらに、委員会は今後の会合で、保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を始めると予測する。

 金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する。もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する用意がある。委員会の評価は、公衆衛生に関連する情報、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する。

 政策決定の投票で賛成したのは、ジェローム・パウエル委員長、ジョン・ウィリアムズ副委員長、ミシェル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、エスター・ジョージ、パトリック・ハーカー、ロレッタ・メスター、クリストファー・ウォラーの各委員。反対票を投じたのはジェームズ・ブラード委員で、この会合でFF金利の目標誘導レンジを0.5%ポイント引き上げて0.50─0.75%にすることが好ましいと考えた。ハーカー委員は今回の会合で代替メンバーとして投票した。