東京市場ザラバ~FOMCでのタカ派色強まりを受けて841円の大幅下落~(2022年1月27日)

 

2022年1月27日

・昨日のNY株はFOMC声明で次回3月の会合での利上げ開始と合わせて利上げ開始後に資産圧縮を実施する方針を示し、パウエルFRB議長会見で労働需給の逼迫と賃金インフレを警戒する発言もあり、資産圧縮についても早期実施に含みを持たせた内容だったため米長期金利が急伸し、それまでプラス圏で推移していたダウ・ナスは急低下して、ダウは$129安、ナスはかろうじてプラスの0.02%高で引けました。

 FOMC声明で「政策金利をまもなく引き上げるのが適切」と表明して3月会合での利上げを示唆、また「FRBのバランスシートの規模縮小に関する原則」で利上げ開始後に資産圧縮を実施する方針を示しました。
 パウエルFRB議長会見ではインフレの加速と労働市場の力強さを強調して金融引き締めに前向きな姿勢を示しました。
3月以降全ての会合で利上げが行われる可能性があるか否かについては明言を避け、「労働市場を損ねない範囲で利上げ余地は大きい」との考えを示し、バランスシートの縮小については「前回より早期で急速となる可能性」「かなりの量を縮小する必要」などの考えを示しました。

・本日の日経は前日終値27,011.33よりも128.55円高い27,139.88で寄り付いて27,193まで上昇した後は早いペースで下げ出して11時前には696円安の26,315まで下落し、前引けは26,321でした。
後場は前引け値より76円ギャップダウンで766円安の26,245で寄り付き、再び下げ出して12時40分には914円安の26,097まで売り込まれました。
その後リバって13時に26,277まで戻しましたが、上値は重く26,100-260で上下し、14時15分には966円安の26,044.52まで下落し、26,170.30(-841.03)▼3.11%で引けました。

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2022年1月27日)の記事に載せています。

 

 

日経先物
・ナイト終値26,930より130円高い27,060で寄り付き、9:00に27,170まで上昇しましたが、9:10から早いペースで下げ出して11:35には26,150まで下落しました。
そこから一旦リバって11:45に26,390まで上昇しましたがすぐに反転して12:40には940円安の26,070まで下落しました。
その後は上値は重く26,070-260で上下し、14:15に990円安の26,020まで下落し、26,220(-790)▼2.92%で引けました。
現物は26,170.30(-841.03)▼3.11%でした。

東証一部売買代金:38,216億円、東証一部売買高:15.45億株
東証一部騰落数 値上がり87銘柄、値下がり2,067銘柄、変わらず30銘柄

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

マザーズ
・前日終値779.83よりも0.17ポイント安い779.66で寄り付き、直後から下げ出して11:20には733まで下落しました。
後場に入ると一旦739までリバりましたがその後は再び下げ出して14:15に724.22まで下落し、728.25(-51.58)▼6.61%の大幅下落で引け、昨年来安値を更新しました。

左:マザーズ-5分足 右:マザーズ-日足
 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・欧州時間はジリ上げが続いて16:00の113.96から00:00には114.38まで上昇し、そこからは114.30近辺での小動きが続いて04:00のFOMC声明の時は114.31でした。
発表直後に114.26-49で振った後、04:30のパウエルFRB議長会見から一段とドル買われて04:40には114.69まで上昇し、114.67でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ってもドル買いは続き、9:10に114.78まで上昇しましたが、そこから日経株価が急落していったため円買いの流れとなり11:10には114.47まで下落しました。
その後はジリジリと戻して114.66で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

 

日本国債(チャートは15:00時点)
・FOMCでタカ派の見解を受けて昨日の米国債券相場が下落した流れを引き継いでNYタイムの150.95から、10:15には150.77まで下落し、150.76で15時となりました。

左:日本国債先物-5分足 右:日本国債先物-日足
 

 

上海総合指数
・前日終値3,455.66よりも0.44ポイント高い3,456.10で寄り付き、直後から下げ出して前場半ばにマイナス1.4%まで下落し、後場になるとマイナス0.8-1.3%での推移が続き、引けにかけて一段安となり3,394.25(-61.42)▼1.78%で引けました。

左:上海総合指数-1分足 右:上海総合指数-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW  34,168.09(-129.64)
NASDAQ  13,542.12(+2.82)
・昨日のNY株はFOMC声明で次回3月の会合での利上げ開始と合わせて利上げ開始後に資産圧縮を実施する方針を示し、パウエルFRB議長会見で労働需給の逼迫と賃金インフレを警戒する発言もあり、資産圧縮についても早期実施に含みを持たせた内容だったため米長期金利が急伸し、それまでプラス圏で推移していたダウ・ナスは急低下して、ダウは$129安、ナスはかろうじてプラスの0.02%高で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

米国10年債権利回り(チャートは7:00時点)
・FOMC声明で3月利上げの可能性と利上げ開始後にバランスシート圧縮を実施する方針が示されたことで債券は売られ、更にパウエルFRB議長会見で金融引き締めに前向きな姿勢を見せたことで一段と債券売りが強まって利回りは上昇し、04:00の1.799%から上昇が続いて1.867%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足